第8回 収穫と選果

「本当に実がつくんですね。」

2026年1月、参加者の皆さんと一緒に植えた一本のメイヴ。

水やりを続け、芽を整理し、枝を誘引し、鳥から果実を守るために袋を掛け、約半年間、大切に育ててきました。

そして迎えた収穫の日。

今年は決して多くの収穫量ではありませんでした。

それでも、屋上のぶどう棚には、小さいながらもしっかりと実ったメイヴの房がありました。

防鳥袋を開ける瞬間には自然と歓声が上がり、

「本当にぶどうができた。」

そんな驚きの声があちこちから聞こえてきました。

都市の屋上という特殊な環境で、ワイン用ぶどうがここまで育つ。

その光景は、MaeVinoが一年間挑戦してきたことが間違っていなかったことを証明してくれました。

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数字でも証明された、一年間の成果。

収穫後は糖度測定を実施しました。

結果は、

  • Jiyugaoka Vineyard:19.7度
  • ZERO Studio Vineyard:17.6度

都市の屋上という限られた環境の中で、ここまで糖を蓄えたことは大きな成果です。

もちろん、ワインづくりでは糖度だけではなく、酸とのバランスや果実の状態なども重要になります。

しかし、この数字は一年間積み重ねてきた栽培が確かな結果として現れたことを示しています。

参加者からは、「本当に屋上でここまで育つとは思いませんでした。」

という声も聞かれ、MaeVinoが目指してきた可能性を、多くのオーナーの皆さんと共有することができました。

🍷 ワインづくりは、収穫してからが始まり

収穫したぶどうは、そのままワインになるわけではありません。

次に行ったのは選果作業。

一粒ずつ房から実を外し、

青い実、

傷んだ実、

未成熟な実を丁寧に取り除いていきます。

「こんなに細かい作業なんですね。」

という声が上がるほど、想像以上に時間のかかる工程でした。

だからこそ、一杯のワインには、生産者や醸造家の丁寧な仕事が積み重なっていることを実感できる時間にもなりました。


🌱 収穫の日は、来年へのスタートライン。

今年、MaeVinoのワインづくりは、藤沢などで収穫されたメイヴも使用しながら醸造を進めていきます。

一方で、自由が丘と川崎の屋上で収穫したぶどうは、まだ始まりに過ぎません。

実は、収穫が終わったその日から、来年度の活動はすでに始まっています。

ぶどうの樹は、収穫後も光合成を続け、枝や幹、根へ養分を蓄えます。

この時期にどれだけ樹を健全に育てられるかが、翌年の収穫量を大きく左右します。

だからMaeVinoでは、「収穫したら終わり」ではなく、「収穫したその日から来年が始まる」と考えています。

今年実った小さな房は、来年への希望そのもの。

オーナーの皆さんからも、

「今年これだけ実ったなら、来年はもっと期待できますね。」

そんな声が数多く聞かれました。


🍷 2027年、都市から生まれる最初のヴィンテージへ。

今年の収穫は決して多くはありませんでした。

しかし、都市の屋上でもワイン用ぶどうがしっかり実ることを、自分たちの手で証明することができました。

そして、この夏から秋にかけて樹がさらに力を蓄えることで、来年はより多くの実りを迎えられることを期待しています。

MaeVinoが目指しているのは、単に屋上でぶどうを育てることではありません。

都市だからこそ生まれる、新しいワイン文化を育てること。

その挑戦の先にあるのが、2027年、都市の屋上だけで育てたぶどうから醸造する最初の一本です。

The First Vintage of Rooftop Wine.

その一本を皆さんと一緒につくるために。

MaeVinoの挑戦は、収穫を終えた今日から、もう次の一年へ向かって歩み始めています。