第1回 MaeVino 屋上ヴィンヤード活動レポート

実施日:2025年8月30日(土)
場所:東京都内 奥沢ヴィンヤード

8月30日、夏の残暑厳しい日差しのもと、MaeVinoの屋上ヴィンヤードプロジェクトがいよいよ始動しました。
第1回目の活動では、参加メンバーが集まり、鉢の設置から土づくり、そして新品種「メイヴ」の植樹までを行いました。
この屋上が、都市における新しいワイン文化の出発点となります。

東京農業大学・本間准教授の指導による“土づくり”

今回の活動は、東京農業大学の本間准教授の栽培理論をもとに進められました。
排水性と保水性を両立させた培地を作り上げました。
参加者は、土の色や手触りを確かめながら、ブドウにとって理想的な“土の生命力”を実感。
「この土の中で、本当にワインが生まれるのか」と、半信半疑ながらも興奮を隠せない様子でした。

植樹にはかなり遅い季節、それでも「メイヴ」なら——

通常、植樹の適期を過ぎた8月末の実施となりましたが、今回の主役「メイヴ」は強健で環境適応力の高い品種です。
その生命力に期待しながら、一本一本の苗を丁寧に鉢へ植え込みました。
参加者は、苗の根をほぐし、土をかぶせ、軽く押し固める——その一連の動作に、静かな集中と喜びが漂いました。
屋上の風に葉がそよぎ、都会の喧騒の中に小さな“自然の気配”が芽生えた瞬間でした。

約1時間の作業、そして未来への共有

当日は、休憩を挟みながら約1時間の作業を実施。
最後に、第2回・第3回の活動内容(メイヴの収穫と醸造所への訪問)についての共有を行い、解散。
それぞれが自分の鉢を見つめながら、「この木がどんなブドウを実らせるのだろう」と未来を思い描く姿が印象的でした。

都市がヴィンヤードへ——MaeVinoの第一歩

この日植えられたメイヴは、まだ小さな葉をたたえるばかりの姿でした。
しかし、その一本一本が、都市を変えていく種でもあります。
屋上という限られた空間でブドウを育て、やがて自分たちのワインをつくる。
この活動は、“都市がワイナリーになる”というMaeVinoの理念を、現実へと近づけるための第一歩です。

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